まりふのひと

Word2003で作るオリジナル「山田製麺所」うどん券(連番入りラベル)

更新:H21.11.15|初版:H21.11.07≫

 10月27日 パソコンB組の、ワードで作る「山田製麺所うどん券」。ぶっつけ本番ながら一応、形は出来たけど満足できるものではなかった。「次回になんとか補完しよう‥‥」と思ったが、麻里府文化展の準備がやっと終わったので、早速、手を付けた。

ラベルのポイントは 連番

  1. 例えば、1〜100 までの「連続番号を振る」。これが最大のポイント!
  2. カッターで切り離す回数をなるべく少なくする。
    • 今回は3列×6行になるから、切り取り線は11本。これを8本にする。(27%削減)


データソース(連番のデータ)

  • Excel で作ってあるものとします。
  • シート名を付けた(変える)方が、解り易いです。

ラベルの設計

ポイントは、A4版用紙ぎりぎり(上余白:0mm, 左右余白:0mm)で設計する。

  • ラベルの幅
    • A4版用紙の幅は210mm、そこでラベルの幅は 70mmとする。3列で幅一杯になる。
  • ラベルの高さ
     A4版用紙の高さは 297mm、今回はデザインの関係から 2.の 48mm(6行)とする。
    1. 5行×59mm=295mm ‥‥ 余り: 2mm
    2. 6行×48mm=288mm ‥‥ 余り: 9mm
    3. 7行×42mm=294mm ‥‥ 余り: 3mm
※ ラベルを登録する

この操作は一回行なえばよい。

  1. [ツール]メニュー をクリックし、
  2. [はがきと差し込み印刷]⇒[差し込み印刷]をクリックする。
  3. 差し込み印刷]作業ウィンドウで、以下を入力する。
    1. 文書の種類を選択:「ラベル」を選択し、次へ
    2. 文書レイアウトの変更:「ラベルオプション」をクリックする。
  4. 【ラベルオプション】ダイアログボックスで、
    1. [新しいラベル]をクリックする。
    2. 【ラベルオプション】ダイアログボックスで、
      • ラベル名は判り易い名前にする。
      1. [OK]をクリックする。
      2. 確認します。
        • ラベル製品名: 「その他/ユーザー設定」
        • 製品番号: 上記で入力した「ラベル名 − カスタム」を選択
        • [サイズの詳細]をクリック
  5. [OK]をクリックして全て閉じる。

ワードで作る山田製麺所うどん券

§1.ラベル文書を作る
  1. Wordを起動する。
  2. [ツール]メニュー をクリックし、
  3. [はがきと差し込み印刷]⇒[差し込み印刷]をクリックする。
  4. 差し込み印刷】作業ウィンドウで下記を行う。
    1. 文書の種類を選択 : 「ラベル」
    2. [次へ]
    3. 文書レイアウトの変更 : [ラベル オプション]をクリック
    4. ラベル製品名 : 「その他/ユーザー設定」
    5. 製品番号 : 「山田製麺所うどん券−カスタム」を選択
    6. [OK]
    7. 作業ウィンドウに戻ったら、[次へ]
    8. 作業ウィンドウを閉じる。
  5. [名前を付けて保存]し、休憩する。
§2.ラベルのデザインを完成させる
  1. 上記で作成した文書を開く。
  2. 警告が出るので、
    [はい]をクリックする。
    • この時、[いいえ]をクリックすると、差し込み印刷の機能の一部が消失する。
  3. 差し込み印刷ツールバーが表示されていることを確認する。
  4. 1行1列目のセルで「うどん券」をデザインする。
    ポイント
    • 1行1桁目で[Enter]を押すと、表が崩れる。
    • 上および左右に6mm程度の余白を持たせる。(重要
      • 文書自体の上および左右の余白を 0mmとしているので、ラベルの中に余白を持たせる必要がある。
      • 最近のプリンターであれば、「6mmの余白があれば印刷できる」という前提。
  5. [セルの配置]が[両端揃え(中央)]になっているので、このままではオブジェクト(ワードアートやクリップアート、図等)を挿入するとデザインが崩れ易い。
    • オブジェクトを挿入するのであれば、[両端揃え(上)]にすべき。



以下は、自分のセンスで行なう。

  1. セルを右クリックし、
  2. [セルの配置]⇒[両端揃え(上)]をクリックする。
  3. 1行目にカーソルを移し、
    1. [書式]メニュー ⇒[段落]をクリック,
    2. 「左のインデント幅」「右のインデント幅」および「段落前」を“6mm”にして[OK]。
    3. “No. 100”と入力し、
      • 最大の桁数で設計するのが基本。
    4. [右揃え]する。
    5. 書式(フォント,フォントサイズや下線等)を設定する。
  4. 2行目にカーソルを移し、
    1. [書式]メニュー ⇒[段落]をクリック,
    2. 「左のインデント幅」および「右のインデント幅」を“6mm”にして[OK]。
    3. [Enter]を押し、次の行に書式を引き継ぐ。

      参考までに、今回入力したテキスト(文字、書式設定前)は右図。
      • 行間を空ける目的で[Enter]は押さない方が、後の微調整に有利。「段落の設定」で行間を調節するべきである。
    4. 2行目にカーソルを戻し、日付を入力する。
    5. 続いて、書式を設定する。(例えば右揃え)
  5. ワードアートでイベント名を入力する。
    1. 2行目にカーソルを移し、
    2. ワードアートを挿入する。
      • イベント名は“麺まつり”とした。
    3. [テキストの折り返し]を[前面]とし、
    4. 書式を設定する。
  6. 日付の段落を調節する。(ワードアートと重なるため)
    1. 2行目にカーソルを移し、
    2. [書式]メニュー ⇒[段落]をクリック,
    3. 「段落前」を“0.5行”にする。(値は自分で調節する)
  7. 3行目にカーソルを移し、
    1. “うどん券”と入力、
    2. [中央揃え]
    3. フォントおよび段落を設定する。
  8. “うどん券”をオートシェイプで飾る。
    • オートシェイプを[テキストの背面へ移動]させると、融通が利く。
      • 選択できない時は、【図形描画】ツールバーの[オブジェクトの選択]をオンにする。
  9. 4行目にカーソルを移し、会社名を入力,フォント、段落を設定する。
  10. “うどん”のイラスト(クリップアート)を入れる。
  11. 5行目にカーソルを移し、電話番号を入力,フォント、段落を設定する。
  12. 不要行は削除しておく。
§3.ラベルのデザインを完成させる

ここでは、連番の入った Excel ブックが作ってあるものとしています。

  1. 差し込み印刷ツールバーの[データソースを開く]をクリックし、連番の入った Excel ファイルを開く。
  2. 発行番号(ここでは“100”)を選択し、
  3. 差し込み印刷ツールバーの[差し込み印刷フィールドの挿入]をクリックし、
  4. 「発行番号」を選択し、[挿入]をクリックする。
  5. [閉じる]
  6. 差し込み印刷ツールバーの[複数ラベルに反映]をクリックする。
    • 変更した都度、[複数ラベルに反映]する必要がある。
  7. 差し込み印刷ツールバーの[差し込んだデータの表示]をオンにし、差し込み状況を確認する。
  8. [上書き保存]する。

罫線を引き直す

このままでは罫線が印刷されず、切り離し難いです。
カッターで切る線を灰色や点線等で引き直す必要があります。

バージョンアップ

ここでは1ページで 3×6=18枚のうどん券が印刷されます。今、100枚のうどん券は6ページとなり、余った10枚は使えない(番号が入っていない)ことになります。(108枚印刷すると無駄が出ない)
この無駄を無くすテクニックと言うか応用です。

§1.発行番号を、左揃え(両端揃え)+インデントする

上記の例では「右揃え」になっています。
従って、発行番号が無くなると“No.”が右揃えになってしまいます。そこで、左揃え(両端揃え)にし、インデントして書式を整えます。ポイントは

発行番号の最大桁数(今回の例では3桁)で、インデント量を設定すること
です。
そうすると、101枚目以降は次のようになるでしょう。

101枚目以降は手書きまたはナンバリングで発行番号を入れられます。

§2.“No.”を印刷しない

チョッと高級テクニックになります。こんなイメージになります。

説明し易くするために、フォントはMSP明朝にしてあります。(完成後にフォントを変更すればよい)

  1. [差し込んだデータの表示]をオフにします。
  2. 差し込みフィールドを設定した直後です。
  3. “《発行番号》”内にカーソルを移し、[Shift]+[F9]を押します。
  4. 下図のようになりますので、
    • 半角文字で
    • 右側の“”の前にカーソルを移し、
    • “\bNo.”を入力します。
      • ここで、“.”は全角で入力してあります。
      • ドットの右にスペースを空けたいためです。
         これは「右側の半角スペースは無視される」ための苦肉の策です。
      • “\b”の使い方は、公式には見つけられませんでした。Word2003 で試した結果「出来た」ということです。
  5. 入力すると「2行」になっても構いません。
    下手に対応すると逆効果です。
  6. [差し込んだデータの表示]をオンにし、確認します。

印刷

差し込み印刷文書の印刷」を参考にしてください。

サンプルデータ

ここで使用したサンプルデータをダウンロードできます。自己責任でお使いください。

  1. ここをクリック し、
  2. [開く]をクリックします。
  3. フォルダ:ワードで作るうどん券 を、保存先フォルダ,例えばマイドキュメントにドラッグします。
  4. ドラッグしたフォルダを開くと、2っのファイルがあります。
    • うどん券.doc: 差し込み印刷文書
    • うどん券2.doc: 差し込み印刷文書(発行番号を右揃え+インデントにした例)
    • うどん券3.doc: 差し込み印刷文書(発行番号が無い時は No. を印刷しない例)
    • 発行番号.xls: 発行番号が入った Excel ブック。
  5. 「うどん券.doc」を開きます。
  6. 警告が出るので、[はい]をクリックします。

以上で「うどん券」が開けるはずです。場合によっては、データソースを開き直す必要があるでしょう。


更新履歴

  • H21.11.15 「印刷」の項を追加(リンク先を追加)
  • H21.11.09 「バージョンアップ」の項を追加
  • H21.11.08 「サンプルデータ」の項を追加
  • H21.11.07 初版