先日、新幹線の中で読むために買った雑誌の中に、「データファイルを小さくするコツを習得」と題する記事があった。
ソフトが重いと感じる原因は、扱うデータファイルに原因があるケースも多い。エクセルやワードでも、巨大なデータを扱うときは操作性が悪くなるもの。〝データの軽量化〟も心がけたい。
画像の貼り付け方次第でブックのサイズが5倍に!
デジカメ写真をエクセルのブックに貼り付けるときは、[挿入]メニュー⇒[図]⇒[ファイルから]を実行する。これが正しい操作方法だ。‥‥ こうして挿入した画像データはエクセルが独自に圧縮して保存してくれる。
注意したいのは、他のソフトで画像を「コピー」して、エクセルシートに直接「貼り付け」をするやり方だ。こうして貼り付けた画像データは圧縮されないので、ブックのサイズが肥大化してしまう。同じ画像を2っの手順で貼り付けたブックは、ファイルのサイズに5倍近い差が生じた。この現象は、デジカメの画像ファイルでよく使われる jpg 形式で顕著に表れるので注意しよう。
確認のため、Word で行ってみた。
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- 文字は一切入力しない。
- 上下左右の余白を 20mm にしてある Word 文書に画像を貼り付けた。
結果
No. | 方法 | 画像A 600万画素 887KB | 画像B (57%) 190万画素 981KB | 画像C (30%) 40万画素 286KB |
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1 | 挿入⇒図⇒ファイルから | 914KB (57%) | 1,009KB (100%) | 380KB (−) |
2 | ファイルをドラッグ | 914KB (57%) | 1,009KB (100%) | 380KB (−) |
3 | PhotoEditor から Ctrl+V | 22,811KB (30%) | 8,013KB (53%) | 1,790KB (100%) |
4 | ペイントから Ctrl+V | 22,811KB (30%) | 2,319KB (53%) | 611KB (100%) |
表の説明
- 画像A: デジカメで撮影したオリジナル画像
- 画像B(57%): 画像Aを JTrim で 57% にリサイズ(「保存の品質」は最高品質)したもの。
- 画像Aよりファイルサイズが大きくなった。何故だろう‥‥
- 画像Aを JTrim で開き、名前を付けて保存したら、1.92MB になった。これって、画像Aは 45% 圧縮してあると言うこと?
- 画像C(30%): 画像Aを JTrim で 30% にリサイズ(「保存の品質」は最高品質)したもの。
- No.1: Word の一般的な方法([挿入]メニュー⇒[図]⇒[7ファイルから])
- No.2: 画像ファイルを Word 文書上に直接ドラッグしたもの。
- No.3: 画像ファイルを PhotoEditor で開き、コピー。Word 文書上に貼り付けた([Ctrl]+[V])もの。
- No.4: 画像ファイルを「ペイント」で開き、コピー。Word 文書上に貼り付けた([Ctrl]+[V])もの。
- ( ) 内は、Word 上の画像の「図の書式設定」−[サイズ]タブの「倍率」の値。
わかったこと
- 600万画素の画像を Word 文書にコピペすると、ファイルサイズが 25 倍になった。
- Word 上での倍率 57% は、画像を「1ページに納める大きさにリサイズした」と言うことであろう。
- コピペするとこの倍率が 30% になったのは、クリップボードにコピーした時、オリジナルの大きさになったと言う事では?
- No.1 で Word 上での倍率が 57% になったことから、画像Aを 57% リサイズすると、Word 上では 100% になるのではないかと思い、画像Bを作成した。
- 画像Bを Word に挿入すると、倍率が 100% になった。(予想どおり)
- 画像Cを Word にコピペすると、倍率が 100% になった。(予想どおり)
- 画像Cを Word に挿入すると、画像が小さくなる。