▲ 電子メールとは
電子メールとは、ネットワーク*1 を使った手紙のことです。単に「メール」とか「e-mail」(electronic mail )などとも言います。通常は、インターネットを使った場合を言い、世界中のどこにいる人とも簡単にメールを送受信することができます。
当初、電子メールは文字のみでしたが、最近は、画像や音声、動画などを送ることも増えています。電子メールの特長をあげると、
- 相手を選ばない
隣の人にでも、地球の反対側に居る人でもメールを送る手順・費用は同じ*2です。 - 時刻を選ばない
電話の場合、相手が不在ですと伝えることができません(留守電という手はありますが)。例えば、時差 が14時間ある人への連絡は、電話では難しいものがあります。その点、メールは fax.(のように呼び出し音は鳴りませんが)と同じで、自分の好きな時間に作成・送信することができます*3。 - 速い
通常であれば、数秒から2、3分以内には送られる。- プロバイダによっては30分以上要する*4 ことがあります。
- 同時に多人数に送ることができる
- これを「同報送信」と言っています。
- 全く同じ内容のメールを数百人でも一度に送ることができます。
- 他人にはわからないように写しを送ることができる
- これは「BCC」という機能を使います。
- 返事が簡単
- これは[返信]という機能を使います。
- 簡単なだけに、マナー違反も見受けられます。
- 画像や動画、音声も送れる
- これは手紙や小包でも可能ですが、おおきな写真でも折らずに送れます*5。
逆に欠点もあります。
- 自分で取りに行く必要がある
- これは私書箱と似ています。
- 定期的に「取りに行く」よう設定することは出来ます。
- 相手が見ないと伝わらない
- 都合の良い時に見られるのはいいことですが、相手の都合がわかりません。確実に伝えたい時は、(携帯)電話と併用すべきです。
- 100% 送れるものではない
- これは郵便物が紛失する場合と同じで、メールにもあることなのです。
- 相手に届かないと戻ってきます。但し、相手の郵便受け(メールボックス)が一杯になっていると、「届いた」ことになってしまいます。
- 迷惑メールも入る
- 郵便物であれば、封を切らないで捨てるという手はありますが、メールの場合、外国からも入ります。
- 油断すると「ウィルスに感染」という被害に遭うことがあります。
- 迷惑メールは、入りだしてからの対策はありません!
「入らないようにする」のが最大の防御です。
▲ 電子メールの仕組み
では、メールはどうして届くのでしょうか?
一般的には次のような流れになります。- 発信したメールは、契約しているプロバイダのメールサーバー(仮に「メールサーバーA」とします)に送られます。
- メールサーバーAは、インターネット回線上にメールを流します。(言葉が悪いですが、垂れ流し方式です)
- 受け取ったメールサーバーBは自社宛てのメールでない時は、そのままインターネット回線上に流します。
- これを繰り返し て、宛先のメールサーバーXに届きます。
- メールサーバーXは、宛先のメールボックスにメールを保管します。
- メールボックスは、郵便でいう「私書箱」に相当し、自宅までは配達してくれません。
- メーラー には[送受信]という機能があり、これを使うとメールを送信後、メールボックスにあるメールを取ってきてくれます。
- メールサーバーXに届くまでのルートは、いつも同じとは限りません。インターネットの混み具合もありますから、相手に届くまでの時間は一定になりません。
- メールサーバーAは自分が流したメールを受け取ると、再び、インターネット上に流します。これを繰り返しますが、ある時間経っても戻ってくる場合は、「宛先不明」として、メールを送信者に戻します。
- 右図は「宛先不明」(User unknown)で戻ってきたメールの例です。
- 詳しくは、東京経済大学のサイトを参考にしてください。
- 件名も通信相手も英字、添付ファイルもある‥‥ 不審メールとしての三拍子が揃っている
これを不審メールとして削除してしまうと「メールを出したのに返事がこない‥‥」ということになります。
実は「出していない」のです。 - 通信相手(差出人)が MAILER-DAEMON や Mail Delivery Subsystem だったら、件名を確認し、本文を読みます。
Google翻訳に掛けた例です。
▲ メールアドレス
住所・氏名に相当します。次はメールアドレスの一般形です。
メール アドレスを間違えると‥‥
- 何も起こらない、すなわちチャンと「赤の他人」に届くケースです。
やっかいな問題が起こらなければいいのですが... - アカウントが違っている場合
ドメイン名(住所)は合っているで早く戻ってきます。戻ってきたメールには、「unknown user」などと記されています。 - ドメインが違っている場合
ネット上をぐるぐる回ります。このため、送信してから「3時間経って戻ってきた」というケースもあります。戻ってきたメールには、「permanent fatal errors」(どうしようもないエラー)とか、「unrouteable address」(プロバイダが見つからなかった)などと記されています。- 宛先のプロバイダが点検中で、メールサーバーを止めていることも考えられます。
※ メールアドレスを使い分ける
メールアドレスは次のように分類することが出来ます。
- プライベートメールアドレス
- 自分が加入しているプロバイダーから提供されるメールアドレスです。
- 基本的には変えることができません。有料で変えるサービスをしているプロバイダーもあります。
- フリーメールアドレス
- 無料(フリー)のメールアドレスです。その代償として、広告が入るのが普通です。
- 「使い捨て」的に利用可能です。
すなわち、「迷惑メール」が入りだしたら、そのアドレスは破棄し、新しいアドレスを取る という方法です。 - 2007年のパソコン同好会では、Yahoo!フリーメール で、メールの練習を行った。
▲ 電子メールしよう・目次へ
*1:連絡網、通信網の意。ここでは、コンピュータとコンピュータをつないで、他のコンピュータにある文章や画像、プログラムや周辺機器などを使えるようにした状態をいいます。狭い範囲のネットワークを LAN(ラン,Local Area Network)、広い範囲は WAN(ワン,Wide Area Network)と言います。インターネットは世界中のコンピュータがつながった「巨大なネットワーク」と言えます。
*2:ADSL の場合です。フレッツADSL や、Yahoo!BB では、通常、料金固定制です。
*3:これは私の失敗談です。あるグループに参加したての頃、メーリングリスト(略して ML)で、午前3時過ぎに、特に気にせずメールを出しました。後日、ある人からこっそり言われました。「3時にメールが来たのでびっくりして飛び起きた」‥ その方は ML に携帯のメールアドレスを登録しているとのこと。よく聞くと「そういう人は多い」とか...その後、「ML恐怖症」になり、現在も完治しておりません。
*4:これは、プロバイダー(電話会社を含む)が「まとめて送る」ためです(たぶん)。目的はコストダウンですが、サービス低下になるため高速通信網の普及に伴い少なくなりました。
*5:もらった方のパソコン技量に応じた大きさで送るのが親切というものです。
*6:「領地」の意。ネットワーク環境でのひとまとまりの管理対象をドメインと呼びます。インターネットに接続されているコンピュータを識別するためにドメイン名が使われます。
ドメイン名は、国別コード、組織種別コード、組織名で構成され、組織内の階層はサブドメインと呼ばれます。例えば「orange.ocn.ne.jp」は、「jp」が国別コード、「ne」が組織種別コード、「ocn」が組織名、「orange」がサブドメインとなります。
日本におけるドメイン名は、日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC(ジェイピーニック.Japan Network Infomation Center)が登録管理しています。
*7:「勘定書」「取引」「口座」などの意。近いのは「口座」でしょう。