@IT デジタルアドバンテージ 小林 章彦 2007/06/11
- Windows Vistaでは、フラッシュメモリを性能向上の手段とする「ReadyBoost」「ReadyDrive」といった新機能がサポートされるなど、PCでのフラッシュメモリの利用が拡大している。
- ReadyDrive(レディドライブ)
- Windows Vistaで導入されたハイブリッド・ハードディスクをコントロールする性能向上機能の1つ。正式には、「Windows ReadyDrive」という。
- ReadyDriveを利用することで、アプリケーションの起動の高速化や低消費電力化が実現する。
- ReadyBoost(レディブースト)
- Windows Vistaで導入されたフラッシュメモリを利用したキャッシュ機能の1つ。正式には、「Windows ReadyBoost」という。
- ReadyBoostで利用可能なフラッシュメモリは、PCI/PCI Express/SSA(Serial Storage Architecture)バス経由で接続されたUSBフラッシュメモリ/SDカード/コンパクトフラッシュ(CF)/メモリースティックとなっている。ただし、容量が256Mbytes〜32Gbytesあり、4Kbytesのランダム読み出しの転送速度が2.5Mbytes/s以上、512Kbytesのランダム書き込みの転送速度が1.75Mbytes/s以上である必要がある。なお上述のフラッシュメモリ容量のうちReadyBoostが利用可能な領域は、230Mbytes〜4Gbytesとなっている。
- マイクロソフトは、ReadyBoostのキャッシュ・サイズをメイン・メモリと同容量以上とすることを推奨している。最も効率がよいのは、メイン・メモリの3倍の容量をReadyBoostのキャッシュ・サイズとすることであるとしている。
- 上記の条件を満たしたフラッシュメモリをWindows Vista搭載コンピュータに差すと、[自動再生]ダイアログが起動し、動作として「システムの高速化」が選択できるようになる(Windowsエクスプローラを起動し、接続したフラッシュメモリのドライブのプロパティを開くことでも設定可能)。フラッシュメモリの性能が、ReadyBoostを利用するための条件を満たしている場合、[リムーバブル ディスクのプロパティ]−[ReadyBoost]タブにReadyBoostとして利用するかどうかや、その予約容量などの設定が表示される。条件を満たしていない場合は、このタブに「このデバイスには、システムの高速化に使用される必要なパフォーマンス特性がありません」と表示され、ReadyBoostが利用できないことが示される。