自走式粉砕機の取り扱いのポイント
1月7日 田布施農林事務所で、自走式粉砕機(チッパー)の安全操作講習会があった。
機械は、三陽機器株式会社 製の GF115、幸いメーカーのWebページに写真があったので、引用させてもらった。
安全操作講習会の資料の中に、
■ 作業前に始業点検すること
- 各部のボルト・ナットの緩み
- チッパー刃・受刃のボルトの緩み
- 油もれ・ホースの緩み等
上記を「点検せよ」と言われても難しいものがある。油漏れは見た目で判ることもあるが、要は、「何時もと違う音がする」「振動がする」‥‥ それを捉える目や鼻,耳を養い、「早期発見・早期治療」と言うことである。
■ 必ずヘルメット・安全靴・保護めがね(ゴーグル等)
- 耳栓・革手袋・肌を露出しない作業服を着用のこと
これは粉砕機を操作する人の話。要は、「安全は自分で守れ」だ。
これまでの経験で「そう言っている」のであるから、それを無視するか/否かはその人の問題。「後で治療費を払え等と文句を言うな」ということである。
革手袋は難しくても、最低限、軍手と帽子は着用すべきだ。
■ 密閉した通気性の悪い場所で運転しないこと
実際にはあり得ないが、例えば、倉庫内で試運転せず、倉庫から出して行え ということである。
■ 給油中はエンジンを停止させること
- くわえタバコや火のそばで給油しないこと
- こぼれた燃料はきれいにふき取ること
■ 針金・釘等の金属類を投入しないこと
当然と言えばそれまで。建築廃材等をそのまま投入すると、やってはいけないことをやってしまうということになる。
自走式粉砕機 GF115 操作方法のポイント
【1】エンジン始動
【2】走行
注)
- ギアーチェンジ(変速レバーの操作)は、走行を止めてから行う。
走行中に行うと、ニュートラルの位置でフリー(ブレーキが掛かっていない状態)になるので、坂道走行中は暴走する可能性がある。
【3】破砕作業 その1
注)
- 破砕作業中は、ホッパー内には絶対に手を入れないこと。
手袋や着衣の裾と一緒に手が巻き込まれる可能性がある。 - 材料はホッパーテーブルに付けた状態で投入する。
テーブルから浮いた状態になると、材料とテーブルの間に手を挟まれる(打ち付けられる)可能性がある。 - かなりの音がする。耳栓があった方がよい。
- 枯れた竹を破砕した時、噴霧上に竹が舞った。ヒョッとすると ベニカミキリ に食われていたかもしてない。マスクも必要であろう。
【4】破砕作業 その2
- 材料が入らない場合は、フィードレバーを停止位置にする。
- 材料を戻す場合は、フィードレバーを前方へ倒す。
- 送りローラが逆転する。
【5】破砕の停止
- フィードレバーを中立にして送りローラを止める。
- ロータクラッチレバーを「切」の位置にする。
- アクセルラバーを戻す。
【6】エンジン停止
- アクセルレバーを戻す。
- エンジンスイッチを off にする。
- エンジンが停止する。
- 作業終了時は、燃料コックを「閉」にする。
注)
- 非常停止ボタンを押してもエンジンは停止する。
- エンジンが停止したら、非常ボタンは解除しておく。
解除操作を行わないと、次に、エンジンが掛からない。
- エンジンが停止したら、非常ボタンは解除しておく。
自走式粉砕機 GF115 エンジンアワーメーター
機械の使用簿にある「使用時間」を調べるのに必要なアワーメーターは、
チョークの上にある。
表示は累積時間で、単位は *** 時間 ** 分 のようだ。
自走式粉砕機 GF115 の軽トラックへの積み上げ、積み下ろし
右図のように、必ずバックで上げる。
- ブリッジを粉砕機と一直線になるようにセットする。
- 昇降途中でハンドル操作を行わないようにするため。これ大切。
- 下ろす時は、前が見えないッ!
- 上げる時は、必ずバックとする。
- これは、粉砕機の重心との関係。
途中でエンジンが止まり、自重で下がっても操作者の安全が確保される。
- これは、粉砕機の重心との関係。
上げる時の注意)
- 必ずバックで上げる。
- ハンドル操作しなくてもいいように粉砕機とブリッジを置くのがポイント。
- 変速機は R1 がベスト。止まりそうな時は、アクセルを開く。
- 動かしながらの変速は厳禁。
ニュートラルに入ったとたん、自重で粉砕機が下がる。(落ちる) - 速度を上げると、トラックに上がりきって運転席との間に挟まれる可能性がある。
安全装置が働くので挟まれて怪我をする可能性は低いが、安全装置の過信は禁物。